離島へ移住したいという夢をかなえた人の半数ほどは、5年ほどで挫折して本土に戻るといわれています。離島への移住を挫折させる大きな原因は、最初はメリットに見えていたことがデメリットに変わってしまうことです。都会の喧騒で暮らすことに疲れた人が、のんびりと暮らすことを夢見て離島に移住するのですが、娯楽がない、不便などの理由から嫌になってしまうのです。短期で訪れていた時は、何もないところでのんびり暮らす贅沢を満喫できていたのに、何もない生活が日常化してしまうと退屈に感じてしまいます。
また、高齢者にとっては設備の整った病院が近くにないというのは、切実な問題になります。また、島民全員が顔見知りであるような密な人間関係も、都会のドライな人間関係に慣れた人には負担です。最初は心温まるご近所づきあいだと感じられていたものが、煩わしいものに変わっていきます。離島への移住を成功させるためには、本格的に移住する前に一定期間お試しで住むのが賢明です。
離島への引っ越しはお金もかかるため、絶対に住み続けられると確信を持ってから本格的に引越すのがベターです。住民の気質なども、すべて把握してから決めても遅くありません。夢を持ったまま来てしまうと、現実とのギャップでより挫折感が高まることもあります。一生住み続けられる島であるかをしっかり判断するためには、少なくとも3ヶ月以上はお試し期間として居住することをおすすめします。